朝倉書店より献本いただいた、内科学を1か月程度実際に使ってみたレビューです。
紙版・電子版(isho.jp)の両方をいただきましたので、それぞれについてレビューです。
働きながら使うには電子版が最強すぎた
iPadで勉強する方法をまとめているサイトを書いているくらいなので、筆者はデジタルが好きです。
その点は大きくバイアスがかかっていることを最初に明記しておきます。
それにしても電子版「医書.jp版内科学」最強すぎました。
過不足ない内容の良書×使いやすい電子書籍版をポケットに入れて置ける安心感は半端ない。
My電子書籍ライブラリは内科の疾患別の書籍が不足していた
これまで、いろんな書籍を電子書籍で購入したり自分でPDF化したりして自分なりのデータベースを構築してきました。
このデータベースを構築するうえで悩みの種が内科の成書でした。
ここ数年は内科の成書の改訂がなく、電子版の購入も手をだせないでいました。
自分でPDF化したハリソン内科学もあったのですが、やはり自分で作成したPDFを使い勝手が電子書籍に及ばず、読むまでのハードルが高くなってしまいました。
その点で、電子版の内科学は最初から目次・索引・移動用のリンクが整備されているのでとても使いやすいです。
医書.jpの串刺し検索にヒットして自然に読んでいる
内科医として働いていると自分の専門領域以外の病気によく出会います。
医師国家試験のテキストもiPadに入っていますし、そこに医師になってからも知識を書き足して来ているので、そのテキストを見ればこれまで自分が学んだ知識についてはまとまっています。
しかし、やっぱり学生レベルの知識では不足することが多いので、やはり書籍や論文、Up-todateなどでの検索が必要になってきます。
内科学の電子版が医書アプリに入ってから、この知識の確認作業の効率が大幅にUPしました。
筆者の場合とりあえず調べたい内容は医書アプリの串刺し(全書籍)検索機能で調べてみることが多いです。
これまでは専門領域の書籍や研修医向けの書籍が多かった影響もあり、一般的な知識(どんな機序で起こる病気で、疫学はこのくらいで、診断基準はこうで、治療はこうする)といった内容がさっと出てこないことが多く、症例報告の考察などで代用することが多い状況でした。
医書の全文検索機能で他領域を検索するときには疾患名で検索することが多いですが、疾患名の検索で引っかかってくれるのはやっぱり「内科学」です。
内科学は疾患別の書籍なので、引っかかりやすく、疾患別の疫学・症状・検査・診断・治療がまとまっているのがうれしいですね。
紙書籍は分冊で持ち運びも可能なサイズ
内科の成書というと、ドーンと分厚いイメージじゃないでしょうか。
分厚い成書も最近は分冊になっていることが多く、内科学も分冊になっています。
実際に紙の本で読んでみると、机の上じゃなくでも持って読めるので便利です。
今回の内科学は書籍版を購入すると5千円程度でWeb版を購入できる権利もついてくるので、書籍版でもタブレットでも使いたいという場合には便利ですね。(Web版は後日レビュー予定です。)
個人的には書籍版と医書版のセットがあると理想形でした。
筆者はもともと本も好きなので、書籍版の満足感は捨てがたいですね。
過不足ない読みやすさが魅力
ほんとうは書籍の紙面を載せたいんですが、著作権的にどこまで載せていいのか怪しいので、この記事では目次などの紹介にとどめています。
あくまで筆者の印象の話になってしまいますが、ほかの内科の成書と比較して、文章・図・写真のボリュームのバランスがとても読みやすい本でした。
普通、こういった分厚い成書は読みにくさが強いことが多いです。成書に翻訳書が多いことも一因かもしれません。
内科学は病気の機序などについてもしっかり言及されていながら、わかりやすく、間延びしない読みやすさがありました。
分厚い書籍にありがちな「小難しくて読みにくい感じ」がありませんでした。
臨床で基本的な知識を検索したときに、ほしい知識がたいてい記載されていて、かつスピーディーに目的の記載に辿り着ける本。
学生であれば、病態について理解しながら日本の疫学で頻度のイメージを持つことができます。
臨床医であれば、非専門領域の知識の確認に役立つ書籍となります。(専門領域はすでに本をそろえてある人が多いはず。)
医書版を使った感想はMust buy
Web版をレビューする前ではありますが、個人的には医書版が便利すぎる!との印象でした。
医学生であっても、国家試験の勉強と一緒に横において読むととても勉強になりそうな内容です。
書籍版も分冊版なので持ち歩くことが可能なので書籍派の人は本がおすすめです。
デジタル勉強派の筆者としては↓
検索機能を考慮するとやっぱり医書版!
Web版もレビュー作成予定です。
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