たくさん本を買いがちな研修医時代。
忙しさと慣れない仕事の疲れと相まって、実際に本を読むのは調べ物が中心に。
まとめて本を読みたいけれど、何事も予定通りには行かないわけで、結局まともに読めたのはこの5冊だけ。
あとの本はかいつまんで読んだだけで、何%分の価値があったのやら。
ちなみに筆者は内科志望で内科が多めのローテでした。外科系は本を借りたり、買っても読まなかったりでしたので、参考までに。
ただ、リンクを踏んで頂き、Amazonや楽天に行って紹介した本以外を購入頂いても当サイトには広告収入が入るので、紹介した本だけを買いたくなるような過剰な内容を書くメリットは筆者にはありません。
内科レジデントの鉄則
内科レジデントと書いてありますが,病棟管理の基本的な内容はこの本で網羅されいます.
初期研修で最低限身に着けるべきことがコンパクトにまとまっている本です.
ほかの本には案外書いていないけど,ここが知りたいんだよって場所がピンポイントにまとまっています.
この本を読むと,ちょっとした病棟管理の基本的な方法がわかります.
・せん妄の対応
・電解質の計算
・輸液の計算
・栄養の計算
Amazonレビューは、この記事を書いている時点ではレビュー67個、平均4.5 / 5 点です.
そもそもAmazonレビューの医学書はレビュー数が少ないことが多いのに…
この本は2018年に改訂が入っているのにレビュー数がこれほどあることがすごいのです.
しかも安い.(定価4180円)
感染症プラチナマニュアル
Covid19でもさらに有名になった岡先生の本です.
この本のすごいところは,毎年改訂されていること.
救急外来でも役立つ抗菌薬の選び方,量,そもそもその診断でよいのか,ということが勉強になります.
どの科に進んでも役立つ感染症知識を学ぶのにおすすめの1冊です.
患者さんに投与する抗菌薬の量は、アプリやネットのものを使用するのはさすがに不安なので,信頼できる本をもとに投与しています.
↓ちなみにこの本も有名なんですが,分厚すぎて全部はとても読めません.調べものには良いかもしれませんが.
総合内科病棟マニュアル
内科をローテートして必ず出会う,電解質異常や貧血の鑑別といった内容から,ステロイドや抗がん剤使用時の知識などその名の通り「総合的な」知識を教えてくれる本です.
各診療科の代表的な疾患についても記載があり,とても勉強になります.
筆者はもともと第1版を使用していたのですが,便利すぎて第2版も購入しました.
第2版では分冊となり,内容がよりボリュームアップしています.病棟管理の総合的な要素についても記載もあり,とても勉強になる医学書です.
まず最初に購入するのにおすすめです.
京都ERポケットブック
この本に出合ってからは,救急に関してはまずはこの本を開くようになりました。
この本の特徴は主訴ごとに考えるべき診療の流れが書いてあることです.さらにはこの検査を行うということまで具体的に記載があるので,問診票の記載をみてざっと流れとオーダーすべき検査を把握できることです.
具体的な処方例まで記載があるところも慣れない研修医の救急入門書にピッタリです.
診察前にチラ見,検査を入れながらチラ見,上級医にコンサルトするまえにカンニングするすべてのタイミングで役に立つ1冊です.
細かいところでは皮膚の部位ごとのステロイド軟膏の写真付きの表があったりするところも地味に便利です.コンパクトでカラフルで画像で頭に残る1冊です.
引用文献まで改訂があるので,抄読会や勉強会にまで役立ちます.
ICU/CCUの薬の考え方、使い方
最後の1冊はちょっと重めの1冊です.
実はこの1冊だけは完読できていません.今も読んでいます.量が多く内容が深いのです.
でも,重症な患者さんで困ったときにこの本を読むと,大体ほしい答えが書いてあります.
重症患者さんの全身管理は複雑で難しいので研修医の最初からできることではありませんが,勉強する価値はあると思い,筆者は研修の早めのタイミングで購入しました.
基本的な考えかたに加えて薬の量についても具体的に記載されているため,便利です.
全身管理は複雑で一気に理解することは難しいです.
わからないことを1個1個つぶしていくしかないように思います.
わからないときに役に立つことが多いのがこの本です.最後にこの本をおすすめしてこの記事を終わりにします.
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